先日、こんな記事がありました。
プロゴルファーの横峯さくらさんが永久シードを目指す、というニュースです。
永久シードとは?
女子プロゴルフの永久シードとは、30勝(30回優勝)すると、永久に日本女子プロゴルフ主催のJLPGAツアーのトップツアーの試合にいつでも出れる、という権利です。
試合って、プロゴルファーであれば、出たい人はいつでも出れるものではないの?と思っちゃいますよね。
答えはNGで、プロゴルファーであっても、すべての試合に出ることはできません。
シード権と呼ばれる、試合に出る権利を獲得しているゴルファーのみがトップツアーに出ることができますが、そのシード権を獲得するのが、大変なんです。
シード権は一般的に前年のランキング50位までに与えられます。前年の、なので毎年入れ替わります。今年シード権が取れても、翌年ランキング50位以内に入らないとシード権を失ってしまいます。
東京オリンピックで銀メダルを獲得した稲見萌寧選手には5年シード、公式戦で優勝した選手には3年シードなど、一部複数年シードと呼ばれるものもあります。
シード権以外には、QTランク(トップツアーの下部試合)何位まで、主催者推薦、など試合に出る方法はありますが、こちらもさらに厳しい競争を勝ち抜く必要があります。
シード権がある
=賞金を稼ぐ機会がある
=選手として戦う場(職場)がある
と一般向けに例えられます。
もちろん、シード権があっても上位に入らないと賞金はもらえませんが、試合に出れると様々なスポンサーがついたりもしますので、他の収入源も増えたりするそう。
強い選手であれば、サポートもたくさんあるけど、弱くなってしまうとなかなか、という感じ。
とにかく、シード権はプロゴルファーにとってはあるのとないのでは全く違う生活になるってことです。プロゴルファーというと高い賞金をバンバン稼ぐ、みたいなイメージがあるけど、稼げる一部の選手以外はアルバイトをしていたりと生活は厳しい。
とまあここまでが前置き。
現在横峯さんは23勝しているので、残り7勝すれば永久シードを獲得できる
23勝してるから、頑張ればあと7勝くらいいけるのでは?
と思われそうですが、かなり厳しい道のりが待っています。今の女子ゴルフは強い選手が多く、毎週のように初優勝する若手が出てきています。
若手というのは、18歳から24歳くらいまでの選手で、本当に本当に有望な人が多い!!数年前に全英女子ゴルフを日本人42年振りに優勝した渋野日向子選手が23歳。渋野選手と同じ1998年生まれは黄金世代と呼ばれ、すでに10人以上が優勝しています。
何が言いたいかというと、あと7勝はそんな若手に勝たないといけない
横峯さくらさん、1985年生まれの現在36歳。
国内で賞金女王(年間1番稼いだ女子プロゴルファー)になったこともありますが、2009年のことです。その後アメリカで試合に出ていたのもあり、2014年以降日本では優勝していません。
息子が小学校に入る頃までに永久シードを取りたい
息子さんは今1歳、残り5年ほどで7回優勝する必要があります。
試合は年間38回ほどあるので、優勝チャンスも同じだけある。
それが5年として、38×5で190回。
とはいえ、横峯さんは現在シード権を持っていないので、190回全てに出れるかはわかりません。
そんな中で7勝
次から次に若手が出てくる中、高い高い目標であるのは間違いありません。
女子プロゴルファーは30歳を過ぎると第一線から退く選手、引退する選手など出てきます。今年のシード権を持っている選手の平均年齢は25歳前後。毎年どんどん若くなっているそう。
とはいえ、ゴルフというスポーツは年を取っても続けられるし、年を取ったからこそ経験が生かされる部分もある。
実際、昨年は出産から復帰した若林舞衣子選手がママになって優勝したと話題になりました。これは20年振り6人目だとか。なので、出産後7勝することがいかに難しいかわかるはず。
頑張る母の姿に共感と応援と。
ゴルフは毎週全国各地で試合が開催されるので、シーズン中の3月から11月はほとんど休みなし。我が家の息子と変わらない1歳で、試合会場の近くでベビーシッターに預けたり、時には両実家に預けたりしながら子育てに試合にとやっているそうです。
ちなみに旦那さんはキャディー(試合でゴルフバッグを担いでプレーをサポートする人)なので、一緒に試合に出る必要があります。集中するために、テレビ電話も控えているそう。
ヤフコメにありました。
無理だから辞めれば?
子供がかわいそう
とか。
余計なお世話だ、ほっとけ。
外野が何を言おうと夫婦で決めたことだと思うので、家族力を合わせて頑張ってほしい。
高い目標なのは間違いないけど、目標に向けて頑張ってる姿は心から応援したいです。辞めるのはいつでも出来るけど、目指せる環境があるのなら、目標に向けて一歩一歩進めばいい。
これはただの会社員である私にも当てはまると思ってます。
私も仕事を続けることを決めたからにはやり遂げたい。
息子が小学校に入るまでには何かを残したい。我が家に生まれたからには、我が家の方針で子育てを頑張りたい。かわいそうかどうかは子供が判断すること。
息子さんが「お母さん、仕事(ゴルフ)なんてやめて!」って言ったら話は別だけど、そうでなければ見守るのみ。
100家族がいれば100通りの子育てがある。正解なんてないと思っています。
横峯さんだって、本当はずーっと一緒にいたいかもしれないけど、将来のこととか、色々悩んで今の状況を選んだのかもしれない。
スポーツマンも一般人も仕事と家庭の悩みは同じじゃないのかな、と思う。なーーんにも考えずに好きなことだけやってる母親なんていないはず。
とはいえ、やっぱり子供が小学校に入る、というのは子育ての一区切り、次のステップなのかなと思います。それはスポーツ選手も一般人も同じなのかも。
こっそり目標にするのではなく、コメントして記事になる、ということは先ほどのように無理無理やめとけ、って声がでるのは想定内だと思う。
もう無理、やーめた
っていうのは簡単だけど、そこまで一歩から始めてみよう。やった過程は必ず自分の力になると信じてます。
私もがんばろーっと。勇気の出る記事でした。
↓横峯さんには遠く及びませんが、仕事復帰の時に決めた目標はこちら↓
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